2016年1月5日火曜日

留学しながらアルバイトって可能?外国で仕事がしたい…


ここ2年の間、私がいただいた問い合わせの中で、一番多かった質問かもしれません。どうやら長期留学のイメージとして、ギリギリの予算で渡航し、あとはバイトでなんとか・・というような考えの方が少なくないようです。

大昔はそのような感じで、イタリアでも片言のイタリア語や英語で、ホテルやお土産もの屋さんで留学生がアルバイトということもあったようです。もしかすると、フィレンツェやローマやミラノはまだ可能なのかもしれません。
しかしながらシチリアで、それを探すのは非常に難しいと思います。

私自身、アルバイトをしたいという留学生の方のために、昨年、バールやレストランなど、声をかけてみましたが、シェフならまだしも、なんの経験も無い、イタリア語もまだまだの「日本人」を働かせようというところを見つけることはできませんでした。たまにあったのは部屋の清掃などです。それも定期的ではありません。

例えばカミリエーレ(給仕係)。 これに関しても留学生にとっては、ハードルが高いものとなりました。私が聞いたバールではこのように答えが返ってきました「イタリア語は話せるの?イタリア人と同じくらい?英語は?中国語は?」と、このように語学レベルをかなり求められるケースが多かったように思います。

日本人観光客が押し寄せるレストランなら、日本人を雇いたいですが、シチリアはまだまだ日本人観光客は他の街に比べると非常に少ないです。日本人をアルバイトでも採用したいと考えるところは、非常に少ないと思います。

さらに本格的な採用に関してはさらに厳しいと思われます。なぜなら地元の人間でも仕事がなく、外国やミラノなどへ仕事を探して移住しているからです。
イタリアでは人を採用すると多くの税金をオーナーは払わなくてはなりません。それはかなりの額で、それに見合う人材しか採用したくないということになります。

ロシア人の私の友人は、色々ないやな思いをしながら(ネーロ・違法労働)、(給料2ヶ月分未払いののち解雇)、(不正規採用期間の無報酬)などを経て、やっと一年後に普通の会社に出会い、採用されました。
それでも最初は1ヶ月400ユーロからでした。現在では700ユーロです。 朝730に出社して、終わるのは1700。これはまだいい方ではと話しています。
そんな彼女はcils c1を取得(上級)、英語はネイティブ並み、ロシア語を話します。 現在の仕事はあるフランチャイズ店の外国客担当で、朝から海外からの電話対応に追われています。ちなみに給仕係のアルバイトで一日働いて25ユーロというところでしょう。

冷静に考えて欲しいのです。日本だったら、あなたは家政婦の仕事をしたいですが?日本だったら、あなたは喫茶店の給仕係をしたいですか?ちなみにこちらでは家政婦というのはその多くがフィリピン人や黒人などの移民の方々です。

まず留学希望の方は、本来の目的「語学を勉強する」を大切にして、毎日を楽しく暮らせるだけの資金を日本で用意してから、渡航されることをおすすめします。ちなみに個人的には一ヶ月1000ユーロで計算すれば(家賃300〜400ユーロ)、時には旅行をしたり、買い物を楽しんだりと、普通の生活をしながら暮らせるかと思います。それ以下の場合は、やはりなにかしら我慢しないといけないことが多くなると考えた方が良いでしょう。誰かが「南イタリアなら一日数ユーロで暮らせる」といったそうです。生きることはできるでしょう。ただ実りある留学生活になるかは疑問です。

夏にはイタリア人はバカンスに出かけます、旅行にも誘われることもあるでしょう。そんな時に一緒に行けるだけの余裕は欲しいものです。

海外で留学中に資金が底をついてくるると、できることも少なくなり、ストレスが増えます。そうすると考え方もネガティブになってきます。シチリアは物価は安いですがユーロは高い。予想外な出費も当然あるでしょう。そのあたりを考えて留学の予算を立てることをおすすめします。

※ちなみに上記情報は私がシチリアで調べた範囲、または友人達の話でのことですので、絶対というわけではありません。

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